2分で読める★大学受験のコッツン!京都編

小・中学生から始める大学受験のコツ。成績下位の人向け勉強法

【新高1】高1の勉強は数学が最優先ってよく言われるけど、なぜ?

 

 

高校に入学するとまず戸惑うのが、

数学の難しさです。 

 

中学のときと比べると、

高校で習う『数学Ⅰ・A』は、

少なくとも体感で

2~5倍は難しくなります。

 

2~5倍というのは単純に、

中学の時と比べて

 

公式が複雑になり、

解を出すまでの途中式が

長くなるので、物理的にそれくらい

勉強時間が長くなってしまう

という意味です。

 

2~5倍と幅があるのは、

高校は義務教育ではないので、

各高校によってどこまで

内容を深く掘り下げるかが

違うことがその理由です。 

 

ある高校は、教科書レベルだけを

扱い、ある高校は教科書レベルから

国立大2次レベルまで突っ込みます。

またある高校は、授業やテストの

半分は中学の復習を織り交ぜます。

 

同じ数学とはいえ、高校によって

まったくばらばらなのです。

 

だから、

ある高校の生徒が

定期テストの数学がいつも90点以上で

「数学が得意」だったとして、

別の高校の生徒が数学40点台

だとしても、

 

大学入試問題でふたりが勝負すれば

定期テスト40点のほうの人が

圧勝するということがよくあります。

 

それくらい数学は、高校によって

授業レベルの差が特に大きくなる科目です。

 

なぜそんなことが起こるかというと、

難関校の入試数学は、合格ラインで

4割程度ということがザラにあるため、

定期テスト国立大2次レベルを

出題する進学高の定期テストは、

平均点で30~40点台になることも

珍しくないためです。

 

 だから、

自分の通っている高校の授業レベルが

受験したい大学のレベルに合っているのか、

常に情報を集めておく必要があります。

 

よく高3で入会される生徒さんで、

 

「数学は得意でいつも定期テスト

90点台か満点です。

だから●●大学の理系に行きたいのですが。」

 

という人がいます。

 

試しにセンターの数学でテストを

やってみると得点率2割、

場合によっては0点

ということさえあります。

 

これはとても悲しいギャップで、

生徒さんにしてみれば

学校の勉強をまじめにやってきたのに、

大学入試のレベルとはマッチして

いなかったケースです。

 

ここで大切なのは、

やはり「情報を手に入れる」

ということなのです。

 

大学入試に関しては、

場合によっては

「知らない」はそのまま

「負け」を意味することがあるのです。

 

 

大学受験レベルを早く知る

一番 簡単な方法は、

ある単元、たとえば数ⅠAが

修了した段階で、

すぐに入試問題で単元別に分類

している問題集を解いてみることです。

 

特にセンター試験は、

「入試問題の基本・典型」ともいえる

問題ばかりで、

いわゆる「捨て問題」もほとんどなく、

解答解説も詳しいものが市販

されているので、最適な教材です。

 

赤本などの大学別過去問は、出題が

単元別になっておらず、単元融合問題もあり、

また絶対に解けない、解く必要のない

「捨て問題」「特殊問題」も多く、

高1の段階では手をつけないほうが

いいでしょう。

 

 

 

中学のときはテスト1週間前から

テスト勉強を始めてもそれなりに

なんとかなっていたのが、

高校からは、ふだんの準備なしでは

ほぼ通用しなくなります。

 

スポーツの試合で、

1週間前だけ急に猛練習しても

勝てないのと同じことです。

 

高校の数学は、

ふだんからの練習の積み重ねだけが

頼りになるのです。

 

 

 

高校に入ると、今まで単に

「数学」と呼んでいたものが

数学「Ⅰ」「A」「Ⅱ」「B」「Ⅲ」

とカッコよく名前を改め、

5つの科目に分かれます。

 

ほとんどの高校では

「Ⅰ」「A」「Ⅱ」は

2年間でやりますが、

「B」「Ⅲ」までやるのは

大学進学向けのクラスです。

 

 

4月5月で習う数学Ⅰの最初の単元

『数と式』や『集合』は、

「まあ、さすがに中学よりは

難しくなったよね!」

くらいの感覚ですが、

 

いよいよ『2次関数』に突入したあたりで、

局面が急変してきたのを感じます。

 

 特に、2次関数も後半の

「最大値・最小値」あたりから

「あれ? 数学がわからん!?」

 となる人が多いです。

 

中学のときは数学が得意で、

常に成績が「4」か「5」

だった人でも、

高校の数Ⅰで『2次関数』に

入ったあたりから苦戦し始める人が

続出します。

 

高校によっては、

クラス1コ分くらいの人数で

赤点をとる人が出ることもある.

のがこの単元です。

 

 高校は義務教育ではないので、

定期テストで一定以上の点数を

とらないと「赤点(あかてん)」

といって「不合格」となります。

赤点を連続すると「落第」となり、

通常は追試(再テスト)になりますが

それでも落とすと、

留年(もう一度同じ学年をやり直す)

になります。

 

 

しかし逆に言うと、

高1の勉強は、数学さえ制覇できたら、

かなり楽しい高校生活が送れる

といえるかもしれません。

 

たしかに英語もたいへんだけど、

高校で新しく習う文法の単元は

「仮定法」や「分詞構文」など、

3~4つくらい。

 

単語や構文のバリエーションが

増えて、文章は長く複雑になるけれども、

根幹は中3までの英語です。

(逆に、中3の英語が苦手だった人は

高校英語はかなり苦しいので、

しっかりやり直してほしい。)

 

 

 高1数学の前半に現れる『2次関数』

という単元は、これからの高校で、

数学を受験科目として選択して

やっていけるのかどうかを見る、

1つ目の試金石(しきんせき)といえます。

 

当教室では、

小学→中学→高校と一貫し、

最終入試である大学受験だけを見据えています。

 

高校受験は途中過程に過ぎない

考えていて、環境の有利不利はあっても

優劣はほぼないと思っています。

それは実際の結果がそう教えてくれます

 

特に中3で習う「2乗に比例する関数」は

「プレ数Ⅰ 2次関数」という観点

から、じっくり時間をかけて反復して

問題量をこなせるよう、

あらかじめ高校数学を考えて

スケジュールを組んでいます。

 

高校入試で『関数分野』を捨て、

ほかで稼いで帳尻合わせして高校入試に

合格したところで、数学はそこで

終ってしまいます。

 

高校数学ができない、

ということは必然的に

大学受験の科目では

数学をはずして受けられる大学、

という選択肢に限られます。 

(それでも京都にはいい大学は

いっぱいあります。)

 

たまたま自分の希望する進路が

それにマッチしていればいいのですが、

何気なく中学のときに関数分野を

さぼってしまったことだけのために、

気づかないうちに将来の進路の選択肢が

せばめられることもあるのです。

 

案外、進路の選択肢というのは、

こういう小さくて気づかないことの

積み重ねであるようです。

 

 

高校数学の教科書の目次ページには

平坦に単元名が並べて書かれて

ありますが、

 

各単元の量・難しさ・重要さの

違いをあらかじめ知識として

持っておいて、

重い単元にさしかかったら、最初から

その単元は倍以上時間がかかることを

織り込んでおいて

じっくり時間をかける心の準備を

しておくと、ストレスなく数学を

乗り越えることができます。

 

どうせ塾を利用するなら、

わからない問題を教えてもらう

だけではなく、自分が少しでも

ライバルに楽に勝てる情報を

利用するべきです。

(大学入試は、英検のような一定の学力

をはかるものではなく、相対的なもの。

「勝ち」と「負け」の試合です。)

 

だから、万が一「2次関数」に入って

難しいと感じても、この知識があれば

 

「きたきた!ここはちょっと丁寧に

4回くらいしつこく復習してやろう!」

 

で乗り切れるわけです。

 

「うわ~ 難しい、もう数学ムリ!」

 

とは、ならないわけです。

 

 

ものすご~くざっくり言ってしまうと、

 

高1の勉強は、

数学ⅠAさえ乗り切れたら、

あとは なんとかなります!

 

 

高1の勉強の軸にするものは何か?

 

やはり定期テストを大事にすることです。

ここで点数を取り切ることだけを考えるのです。

 

今後、数学が苦手な人が効率よく

高校数学を乗り切るための

勉強方法や、使いやすい市販教材

についてもいずれ

解説してみようと思います。

 

  

数学Ⅰの最大の難所として

「2次関数」のほか、

終盤に登場する「三角比」があります。 

数Aの「確率」は人により得意と不得意

が分かれますが、苦手な人にとっては

とことん苦手なようで、この3つの単元が

来たら特に入念に準備をしてください。