入試直前で暗記系科目の過去問演習は最悪の勉強法かも
受験直前の時期になると「最後の詰め」と称して、地歴公民や生物化学など暗記系科目の過去問を必死にやり出す人がいます。 しかし・・・
今やっているその過去問の中から、本番の入試で同じ問題が出る確率は限りなくゼロに近い・・・というか、まず、出ないでしょう。。。
つまり、その科目の中で一番出る確率が低い問題に、残りわずかな、最後の命綱になる時間を突っ込んでいる、ということになります(やっているのが10年以上昔の過去問であるなら話は少しちがいます)。
ためしに去年の過去問と、それより前2,3年の過去問を突き合わせてみるとよくわかります。
・・・これと同じことが今年の本番でも起こるわけです。
多くの人が意識する・しないにかかわらず、自分の精神的な安心のために・・・ つまり、『不安を払拭する』目的のためだけに、「最後の詰め」と称して ひたすら直近の過去問をやることに残された最後の時間をぶっこんでしまう(無駄な時間がどんどん費やされていく)。
「去年と同じ問題は出ない?そんなことはわかっている!」と誰しも言います。 頭ではわかっている、誰でも。
「え!今年は去年と同じ問題、出ないの?」 っていう人はひとりもいないはず。。。 (定期テストじゃないんだから!)
そう、去年と同じ問題は、出ない。 そんなことはわかりきっている。
それでも! 過去問をせずにはいられない。 過去問から離れられない。 ただただ不安で、 過去問で気持ちを落ち着ける以外、 何をしたらいいのかすらわからなくなってしまってる。
入試直前、1点でも得点を上げたいこの時期に、 得点アップから一番遠いと自分でもわかっている過去問に集中してしまう。 わかっているのに・・・やめられない、止まらない!(かっぱえびせん?!)
これはまさに、行動の目的が『不安を取り除きたい・安心したい』だけになってしまっていることの証左かもしれません。
じゃあ、入試直前は過去問はさわらないほうがいいの?
いやいや、実は・・・
直前の過去問演習も、ほんのちょっと頭を使ってやり方をひと工夫すれば、悪いものではありません。 いや、悪くないどころか・・・とんでもなく威力を発揮してくれる可能性を秘めています。 不合格が合格に変わってしまうほどの。
この時期の過去問は、やり方が大事。 上手にやれば本番で5点、10点、20点が加点されるやり方もあることはあるのです。
それを理解した上で、工夫をこらして過去問に取り組んでいる人も、たまにですが、います。
地歴公民や生物などの暗記系科目は、1週間あればそれなりに得点を上げられる可能性を秘めています。 簡単ではないかもしれないけど、可能性は本当に、ある。
では、入試直前の過去問、効果的な使い方って?
ヒントになりそうな例をあげてみると・・・
『誤りの選択肢』がカギになるかもしれない。
2010年以前~90年代の過去問も、いいですね。
あと、暗記系以外の科目で物理なら頻出分野の傾向分析。 毎年必ず出題されている分野と、その逆にここ3年出題されていない分野。 これを、見ていく
入試直前の効果的な勉強法については、また別の機会に公開してみたいと思います。