2分で読める★大学受験のコッツン!京都編

小・中学生から始める大学受験のコツ。成績下位の人向け勉強法

ゴロ暗記で志望校に合格した生徒さんの話

 

 

ある生徒さんは、

高1のときクラスで英語の成績が

ビリでした。

 

各クラスの「ビリから5番以内」

だけが呼ばれる夏休みの特別補習に

当然入っています。

 

毎回の授業で行われる英単語の

小テストでも、半分も得点できません。

 

別にサボっているわけではなく、 

前日から一生懸命 英単語を書いて

覚えようとはしているのですが、

やはり覚えられません。

  

 クラスの友人たちは、

テストが始まる直前の休憩時間

10分で初めて単語帳を広げて

8割~満点とっています。

 

高2になっても、

相変わらず模試の偏差値は30台。

どうしても40台にのりません。

 

成功した人のやり方を真似てみようと、

合格体験記にあった、

「うすい英語の冊子1冊丸暗記法」

を試してみますが、

1週間で挫折してしまいます。

 

自分は本当に頭が悪いのかな?

ひょっとしたら何か脳に障害が

あるのでは?と、真剣に悩みます。

 

 

ところが、

勉強の手ごたえもないまま、

高2の夏休みも終わりに差しかかった

ある日、偶然にある単語集に出会います。

 

それは、ゴロで覚える単語集でした。

 

(わら)をもすがる思いで、

その単語集で覚え始めます。

 

英単語はまったく頭に入らなかったのに、

ゴロなら不思議に入っているような気がします。

実際、次の日になってもまだフレーズが

頭に残っています。

 

『あ、晩だ!(abandon)勉強を放棄する♫』

と、自然に出てくるのです。

 

そもそも、ゴロを音読していて、

あまり勉強をやっている

という感覚がありません。

むしろ、ちょっと楽しい

 

ひょっとしたら、

これで英単語を覚えられるのかも?

と小躍(こおど)りして、

夢中でゴロ英単語を音読しまくります。

 

 

 『あ、晩だ!(abandon)と勉強を放棄する!』

と声を出して読んでいるところを

友達や親に見られると

ますますバカにされてしまうので

自分の部屋にこもって

誰にも見られないようにして

ひたすらゴロ音読を続けたのです。

 

すると、数か月もすると、

気のせいかもしれませんが、

不思議と英文が少しずつ

読めるようになってきたような

気がします

 

何より、英文を見ただけで

戦意喪失して筋肉の力が抜けて

ふにゃふにゃに脱力していたのが、

そうでもなくなってきたのです。

  

2冊目のゴロ暗記本を終えた

高3の春頃には、なんと、

自分でも信じられないことに、

模試で初めて偏差値50を超えたのです。

 

学校の進路面談でも、担任から

今まで言われたこともない

偏差値50くらいの中堅私大を

奨められるようになりました。

 

しかし、彼には密かにあこがれていた

偏差値60後半の大学があったので、

そのままひたすらゴロ暗記を続けます。

 

一日中ゴロばっかりやっていたので、

しまいには見る単語・見るフレーズが、

自然にゴロに見えるようになってきて

長文問題に出てきた単語は、

単語集にのっていなくても

すべてその場でゴロを自作して

覚えられるようになっていました。

 

そしてついに、高3の秋には

河合塾模試で英語の偏差値が

60後半まで到達したのです。

 

ここで興味深いのは、

英単語を暗記するために始めたゴロが、

他の教科にまで相乗効果を

及ぼしていったということです。

 

この生徒さんの場合、

世界史の暗記にもゴロを使い

教科書にのっているすべての

年号・事件・人物を

ゴロ暗記で覚えまくり、

ずっと偏差値40前半だった成績が、

難易度の高い駿台記述模試で

全国1位になってしまいます

 

また、

ビリから5番内で補習を受けていた

国語にまで相乗効果が及び、

古文漢文でゴロを最大限活用し、

センター・中堅私大レベルでは

ほぼ満点近くとれるようになりました。

 

現代文の読解テクニックも

マスターしたこともあって、

高3の秋の河合塾模試では

国語は自己ベストの

偏差値72まで到達します。

 

 そして最終的には、

志望校だった関西の難関私大の一角を

各教科2,3問程度のミスにおさえ、

90~95%程度の高い得点率で、

受験した学部をすべて

合格してしまいました

  

 

 

もちろん、ここにあげた成功例は

少し極端な例かもしれません。

 

ゴロ暗記オンリーで大学入試が

できるほど甘くはなく、

もちろんこの生徒さんはゴロ以外も

たくさんのワザをマスターして

いきました。

 

また、

彼の場合は志望校が私立文系

ということもあって、

受験科目から数学を

外せたことも大きかった

と思います。

 

しかし、浮上のきっかけは

「ゴロ暗記法」であったことは

まちがいありません。

 

 

ここで注目したいのは、

ゴロであれ何であれ、

他人の成功体験や

スマートな勉強法に

とらわれず、

自分だけがハマる勉強法

を見つけられるかどうかが

カギになる、ということです。

 

それができれば、

この生徒さんのように

世界が一変することもありえる、

ということです 。

 

「そんなダジャレみたいなものが

勉強だなんて!」

と、やる前から拒絶してしまうと、

新しい世界にたどりつける機会を

自分で奪ってしまっているのかも

しれないのです。

 

では、自分だけの勉強法って

どうやって見つけたら

いいのでしょうか?

 

 ひとりになって落ち着いて、

過去の自分のやってきたことを

じーっと、観察してみます

 

中学生の頃、小学生の頃、

幼稚園・・・

 

勉強でもいいし、

それ以外のことでも、

何でもいいので、

今までに

時間も忘れて集中するほど、

何かに取り組んだ経験は

ないでしょうか?

 

そこで、

小さく「クッ」とくる快感、

じわっと全身に広がる楽しさ

そんな体感。。。

 

それが『自分だけの勉強法』

につながるカギを握っています。